乗馬お役立ちガイド
馬について

馬の体温、脈拍、呼吸

馬の体温、脈拍、呼吸についてです。皆さんが普段乗っている馬たちも、健康な時ばかりではありません。正常な状態を把握し、言葉のしゃべれない馬たちの体調の変化に早く気づいてあげましょう。

体温

安静時の成馬の平熱は37.0~37.8度くらいです。 朝と夕方では、夕方のほうが若干高くなります。また、若い馬は成馬より若干体温が高い傾向にあります。 愛馬の平熱を把握しておくことは大切です。何か体調の悪そうな時、元気のなさそうな時は必ず検温する ようにすると獣医さんに状態を報告するとき役立ちます。
検温は、動物用の直腸体温計で計ります。 体温計の端にひもを付けておき、その先にクリップをつけておくと便利です。また、検温時は必ず馬をつなぎ、 2分くらいは体温計を入れておきましょう。

脈拍

安静時の成馬の脈拍は1分間に28~40です。 馬体の皮膚の薄く血管が太いところに指を当てて測定するか、聴診器で心臓の音を聞いて測定します。 15秒で何回か数え、それを4倍して1分間の脈拍数を出しても良いです。 脈拍を数える時は静かで落ち着いた場所で測定するようにしましょう。

呼吸

安静時の成馬の呼吸数は1分間に8~16回で、1回の呼吸で約30リットルの空気が出入りすると言われています。 呼吸数は鼻の穴の動きや、ひばらの動きで数えます。 呼吸数は、発熱に伴い上昇する場合が多いので、体温と併せて獣医さんに状態を報告するとよいでしょう。

馬の五感

馬の感覚がどのようなものかを知っていれば、よりコミュニケーションがとりやすくなるでしょう。

視覚

馬の目は横長であることに加え、顔の真横についているため、その視野は横方向に広く、逆に縦方向には制限されています。 両目を合わせると、真後ろを除いてほぼ320~340度を見ることができるのです。
「馬の後ろに近づくと蹴られる」というのは、馬が臆病な動物であることに加え、視野の範囲からもきていることなんですね。運動中の視界についてですが、障害に向かうときなどに馬が頭を上げて走っている際には前方をはっきりと見ることができますが 自分の前肢のあたりや目線よりも上はぼやけて見えています。
一方、馬が屈とう(馬の頭が地面に対して垂直の状態)している状態のときは前方の視界は不明瞭で、地面を見ている状態になります。 また、馬は夜目や明暗の区別、赤と青の区別はつきますが、人間程の色の識別能力は持っていないと言われています。
人間を含め生物の網膜には光を感じる二つの細胞があります。 その内の片方の細胞の中にある錐体(すいたい)細胞というものが色覚に直接関わるもので、そこに存在する錐体視物質の数によって色覚の認識度が変わってきます。 最も多くの錐体視物質を持つのが鳥類、爬虫類、魚類の4つ、続いて人間の3つ、その他の多くの哺乳類は2つ(馬もです)といわれています。「三原色」という言葉を耳にしますよね。その「三」はここからきているものです。 そもそも、色覚というものは、ものがその色をしているということではなく、視覚を通して光の波長を感じ、 それを大脳でその色だと認識すること。 七色の虹も人間が見ているから「きれいな七色」なのであって、ハトやペンギンやカエルや馬がみる虹は七色じゃないのです。

聴覚

まわりになにもないのに、馬がいきなり遠くをみつめたり、気をとられたりしたことはありませんか? 実はそれは人間に聞こえない音が聞こえているからなんです。 そもそも人間の可聴域(聞き取ることの出来る音の範囲)の上限が2万ヘルツといわれて いるのに対し、馬の可聴域の上限はおよそ3万ヘルツといわれ、人間が聞こえない高音域の音も聞こえるというわけです。 また、人間でいう「目は口ほどにものを言う」という言葉を馬に置き換えると「耳は口ほどにものをいう」になります。 馬の耳をみるとおおよその感情を読み取ることができるということ。(もちろん目の表情やそのしぐさでも気持ちを汲み取ることはできますが) 何かに興味をもっているときは興味の対象の方に向いていたり、逆に怖い思いや怒っているときなどは 耳を後ろに倒してみたり。その表情は様々です。皆さんもご自分の愛馬の耳を観察してみてはいかがでしょう。

嗅覚

人間が近くにいくと、鼻をすりよせてきたりしませんか? 馬の仕草のなかでもかわいいものですよね。これは嗅覚をとおして私たちを認識しようとしているのです。
また、上唇を巻き上げて歯をむき出している表情、まるで馬が笑っている様にみえますがこれはフレーメンといって、馬がその匂いをよりかごうとしているときにする行動です。 嗅いだ事のない香りやいい香りのするときに、発情期の牡馬によくみられるこの行動、みなさんの愛馬はどんなときにフレーメンをしているか、観察してみてください。

味覚

馬はとても鋭い味覚の持ち主でもあります。 個体差はありますが、好きな味、嫌いな味もありますし、大好きな餌の中に 苦い薬が混ざっていればちゃんと認識してそれをよけて餌だけを食べるという器用なこともします。

馬の歯のお話
馬の歯が何本あるかご存知ですか??
馬は牡と牝とで歯の数が違います。牡馬の歯は全部で40本、牝馬の歯は36本、4本の差は犬歯の有無にあります。 また、生後2年半~5年の間に生え変わる歯もあれば、ほぼ一生にわたって伸び続ける歯もあります。 とはいっても、日々の咀嚼運動などによって歯は磨耗して、その表面がギザギザになっていきます。 もちろん磨耗してしまう事が前提のつくりにはなっているのですが、あまりにギザギザになりすぎていたり どこかの歯だけが伸びすぎていたり(磨耗されていない)するのを放っておくと口内を傷つけてしまったり、日々の運動(※ハミ受けなど)に支障をきたしてしまう為、ヤスリで歯を削ることをしたりします。人間と一緒で歯のメンテナンスも必要なのです。

※ハミを受けるという行為には顎の関節・骨格にも関係があるのですが、歯の噛み合わせがよくないと馬が違和感・痛みを感じてハミから逃れようとしてしまうことがあります。

馬の食べ物

馬は本来草食動物です。 自然環境での馬は一日に約6割の時間草を食べて過ごします。
馬の胃は少量しか収納できないシステムのため一度にたくさんのエサを食べられません。
なので同じ量のエサをあげるにしても数回に分けてあげたほうがうまく消化でき、効率良く栄養を吸収できます。

成分と作用

たんぱく質
体をつくる土台となるもので、筋肉、健などに多く含まれます。供給源は夏季の牧草、冬季の乾草、キューブです。

炭水化物
エネルギーの源となるもので、運動中にすぐに使えるようにグリコーゲンとして筋肉に貯えられています。供給源は牧草や乾草、エンバクのような穀類が主要なエネルギー源となります。

脂肪
分解されエネルギー源となるので炭水化物の節約になります。多くの配合飼料は植物油を含みます。

ミネラル
特に骨にはミネラルが必要です。また、体の大部分の組織にも何らかのミネラルが必要です。供給源はアルファルファ、固形塩、放牧中の土中から一緒に摂取できます。

成分と作用

粗飼料とは線維が多くかさのあるもののことを言い、乾草や牧草などです。
馬は長い腸を持つので人間とは違い食物繊維から栄養を摂取することができます。
馬にとって一番自然な粗飼料である牧草は季節ごとにその栄養価が変化し、開花前の初夏が一番栄養価が高くなります。しかし毎日牧草のみを食べていられる環境にいる馬というのは限られていると思います。人間と共に生きる馬達の身近にある粗飼料は主に「乾草」ですよね。良質な乾草を給餌することはとても重要です。 良質な乾草とは緑がかった茶色で甘い香りがします。反対に悪質な乾草とは葉より茎を多く含み色素が抜け黄色がかった茶色をしています。下記に粗飼料の種類、乾草の与え方、給餌時の注意点など簡単にまとめてみました。

種類
アルファルファ(ルーサン)…良質のミネラルを含む。葉が他の乾草に比べて大きく栄養価が高い。
サイレージ …保存用に高温発酵し、圧縮した乾草。水気があり酸っぱいにおいがする。
切りわら …わらを小さくきったもの。小さいので結腸ですぐに消化できる。栄養価は低い。
真空パックした乾草 …通常の乾草よりも水分を多く含み柔らかい。乾草よりも2倍の栄養価がある。

乾草の与え方
馬にとって最も自然に近い状態とは乾草を地面に置き給餌することですが、踏みつけられたり汚れてしまったりして無駄になってしまうことが多いです。最も簡単な給餌方法は乾草ネットに入れたり、乾草棚にいれることです。そうすれば馬房が汚れる心配も少なく、乾草も無駄になりません。ネットを吊り下げる高さはちょうど馬の目のあたりが良いと思います。下すぎると肢を引っ掛けてしまう可能性がありますし、高すぎると乾草の粉が目に入ってしまう可能性がありますので注意してください。

給餌の注意点

1. 馬の消化システム上、一日の大半は何らかの粗飼料を食べられる状態にしておくと良いです。

2. 運動中は筋肉への血液供給が増加し消化器系は血液供給は減少するため、運動直後の給餌や採食直後の運動は消化不良を引き起こしやすく、疝痛の原因になることも多いのです。

3. 馬が普段食べている餌は乾草しているものが多いので、胃の中で水と混ざらなければなりません。常にきれいな水を飲める状態にしておくことを心がけてください。

4. 良質の飼料を給餌することが重要です。

濃厚飼料

穀類(オオムギ、エンバク、トウモロコシ)やペレットなどの配合飼料(キューブ状に加工したもの)のことをさします。
濃厚飼料は馬にとっては不自然な餌ですが、自然の状態で生きていない馬たちには運動内容などによって異なりますが、 「エネルギー」が必要になります。 個々の馬によって異なりますが、要求量に見合ったエネルギーを摂取するためには濃厚飼料が必要になってきます。 主な種類は下記の通りです。

オオムギ
エネルギー価が高く少しの量の変化で影響がでやすい。

エンバク
エネルギー価が低いので少しの変化では影響がでにくく、扱いやすいため人気が高い。

圧ぺんトウモロコシ
特低カロリーで馬を興奮させにくい飼料といえる。しかしその分栄養価も低い。

補助飼料

おやつとして与えるニンジンやホーススナック、オイル、サプリメントなどのことをいいます。
ニンジンやリンゴはおやつに、ごほうびによく与えますが栄養価は低いです。 のどにつまらないように細長く切ってあげると良いと思います。 コーンオイル 豊富なエネルギー源です。必要量に見合ったエネルギーを摂取できない馬のエサにかけてあたえます。

糖蜜
乾燥飼料や粉末飼料のつなぎとして加えて与えます。非常に嗜好性が高い。

タラの肝油
飼料にまぜると毛づやをよくします。ビタミンが豊富。

固形塩
塩分補給に。馬が好きなときになめられる状態にしておくと良い。

タラの肝油
飼料にまぜると毛づやをよくします。ビタミンが豊富。

馬のエサはすごくたくさんあります。 エサの種類や量は自分一人の判断ではなく、経験豊富な人に相談したり、その馬のお世話をしてくれている人に相談するのが良いでしょう。馬がずっと健康でいられるように、いろいろな知識を少しずつ増やしていけたら良いですね。

馬の毛色

馬の毛色や白斑には様々な種類があり個体を識別する重要な手がかりとなります。 これから乗馬を始める皆様も乗馬クラブの馬達の毛色、白斑を覚えたら、馬の顔と名前も一致しやすくいっそう親しみがわくでしょう。ここでは主なものを紹介いたします。

鹿毛
たてがみ、尾は黒毛。全身の被毛は黒に近い茶褐色で、かなり黒く見えるものまであるが、目の周辺、鼻先、わき、下腹及び内股は褐色である。

栃栗毛
被毛はくすんだ黄土色。

芦毛
子供の頃は栗色、鹿毛のように見えその中に白色毛が混在している。年齢が進むにつれ序々に白くなって行く。

栗毛
たてがみ、尾、四肢の下部も含め全身黄褐色。

黒鹿毛
たてがみ、尾は黒毛。全身の被毛は黒に近い茶褐色で、かなり黒く見えるものまであるが、目の周辺、鼻先、わき、下腹及び内股は褐色である。

河原毛
淡い黄褐色か亜麻色。

青毛
被毛、たてがみともに黒。

月毛(パロミノ)
鋳造されたばかりのコインのような金色の馬体にタテガミと尾は輝く白。

馬の白斑

顔の白斑
通常、場所と形状によって表されます。 (星、流星、鼻梁白、鼻白など)
複数の白斑が混在している場合は組み合わせた名称になります。 (流星鼻梁白鼻白、流星断鼻梁白鼻白など)
また、星や流星などが更に細分化されていて、たとえば流星のなかでも、 流れている方向や大きさによって、大流星、小流星、曲流星、乱流星、環流星などに分かれます。

肢部の白斑
通常、白斑の最も高い位置と形状によって区別され、「~白」 という名称になります(微白、長白、半白など)。英語ではstockingやsockなど私達にとって馴染み深い呼び方のものもあります。ちなみに上記の白斑は日本では両者とも「長白」に分類されます。

白斑-鼻白
鼻の所が白い。

白斑-星
額にある白斑。

白斑-鼻梁白
鼻りょうが白い。

白斑-流星
額にある白斑が鼻へ流れ星の様なっている。

白斑-流星鼻梁鼻白
鼻にかけて白い作との違いは細く形や幅が不整なもの。

白斑-作
額から鼻りょうと鼻にかけて続く。

馬の品種

世界にはおよそ160種にのぼる様々な品種があるといわれていますが 今回は乗馬用として皆さんの身近にいる馬の品種をご紹介いたします。

サラブレッド(thorougbred)

競馬でおなじみの品種。
原産はイギリスで17世紀及び18世紀にイギリスに輸入されたアラブの種馬と在来種「ランニングホース」を掛け合わせより速く、より美しくと品種改良されて出来上がりました。性質は他の品種に比べ比較的神経質で興奮しやすいですが、これは競争用に改良された故の気質です。しかし個体差があるのでオットリタイプの者ももちろん少なくありません。皆さんの乗馬クラブにいる馬達の中にも元競走馬で今は乗用馬として頑張っているサラブレッドがきっといるはずです。 時間があるときに昔の戦歴を調べてみるのも面白いでしょう。もしかしたら競走馬時代に馬券を買ったことがあった、、、なんてこともあるかも知れませんよ。

アングロ・アラブ(Anglo-Arab)

アングロ・アラブはイギリスが原産ですが他の国々、特にフランスで熱心な育種が行われました。
アングロ・アラブはサラブレッドとアラブのかけあわせで出来上がった品種で血統的にアングロ・アラブと呼ばれるものには最低25%のアラブの血が入っているものとされています。 日本では以前、競争用として活躍していましたが近年、日本競馬からアングロ・アラブのレースが減り需要低下に伴い生産数も減っています。

セルフランセ(selle Francais)

セルフランセはフランス原産の乗用馬です。この馬もいくつかの品種の混血ですが主にサラブレッド、トロッター、アングロアラブといた品種の血が入っているとされています。性質は温厚で素直。近年では日本国内でもセルフランセの生産が行われています。

クォーターホース(Quarter Horse)

クォーターホースはアメリカ原種の乗用馬です。 先に挙げたサラブレッド、アングロアラブ、セルフランセ等に比べると体高が低くどっしりしています。 昔は労働(農作業、牛追い、木材運搬など)も行っていた為、体型はその労働に適するようになっています。 性質は温厚で忍耐強く、人に従順です。

シェトランドポニー(Shetland)

シェトランドポニーはイギリスのシェトランド島原産です。昔は泥炭の運搬などの労働にも使用されていましたが現在は子供たちの乗用馬として活躍しています。シェトランドポニーは体高が100cmほどでずんぐりしており、非常に丈夫で力強く子供たちの乗用以外にも、馬車を引いたりして活躍しています。性格は人懐っこく愛嬌があり、人気ものです。

馬体の名称

馬体の名称-1

馬体の名称-2

たてがみと尻尾のトリミング

タテガミは2ヶ月で4cm程伸びると言われています。伸びきってしまったタテガミは、美しいという印象は受けにくいですよね。また、扱いずらかったり汚れが溜まりやすくなるので、しっかり手入れをしてあげましょう。今回は毛をすく(実際には抜く)方法を紹介します。馬によっては抜くのを嫌がる馬もいますので、その場合は経験者や指導員に相談し、すきナイフや、すきばさみを使って整えることをおすすめします。

手順

1.まずは、絡まっている部分のブラッシングをしましょう。
2.クシでとかせるようになったら、すき始めます。

3.項から始め、狭い幅(2cmくらい)でクシをいれ、先端近くまできたらクシからはみ出している長い毛の束を左手でしっかりと掴みます。

4.長い毛を握ったまま逆毛を立てるようにクシを動かします。

5.続いて、左手で握っている長い毛を人差し指に巻きつけるか、またはクシに巻きつけたりして引き抜きます。

6.毛が短く、また毛の量が少なくなるまで繰り返し行います。全体的に均一になるのが理想的です。
7.最後に全体をブラシングして整え、はみ出している長い毛を数本ずつ手で引き抜きます。
8.前髪とタテガミの長さが同じくらいになったら完成です。

ポイント

1回に多くの毛を抜こうとせず、少量ずつ行うと良いと思います。
表面の毛ではなく、できるだけ体側の毛を抜くようにしましょう。その方が整えやすく、出来上がりも綺麗になります。
また、馬の体が温まっているときの方が抜けやすいので、暖かい日や運動後などに手入れすることをおすすめします。
手入れが容易になるだけでなく、馬の負担軽減にもなります。

尻尾の散髪

タテガミと同じように、シッポも伸びます。馬自身が自分で踏んで抜けてしまうこともありますので、 伸びすぎる前に手入れをしてあげましょう。シッポを散髪する場合も十分に注意しながら行うようにしましょう。 慣れないうちは経験者と一緒に行うと良いと思います。

1.まずは、絡まっている部分のブラッシングをしましょう。
2.尻とシッポの間に右腕を入れ、運動時の位置まで持ち上げます。

3.そのままの状態で左手でカットする場所を決め、尾を握ります。
4.まっすぐにカットし、綺麗に整えたら完成です。

ポイント

馬が運動している姿を思い浮かべてください。シッポの根元がわずかに持ち上がっていますよね。
シッポをカットする時は、尻とシッポの間に腕を入れ、運動時の位置まで持ち上げながら切ると短く切りすぎてしまうのを防げます。長さはお好みにもよりますが、だいたい後脚の球節の上辺りで整えるのが一般的です。
最初のうちは2人で行うと(1人がシッポを持ち上げ、1人がカットする位置を決めカットする)簡単に出来ると思います。

仕上げ

タテガミとシッポの長さを整えたら、専用のローションをつけて、ブラシなどでとかして仕上げましょう。
また、定期的にシャンプーをして汚れを落としてあげることをオススメします。

たてがみの編み方

綺麗に編まれたタテガミで競技に挑めば、格段に印象が良くなります。タテガミを編むことは馬の身だしなみです。編むことで頚を美しく見せ見違えるようになります。 ひと編みひと編みに心を込めて美しく編み上げましょう。一言で編み方といっても種類がいくつもあります。タテガミの長い馬、短い馬、頚の太い馬、細い馬など、馬によって似合いやすい編み方や編みやすい方法があります。どんな編み方が一番似合っているかを見つけることが大切です。

ループ編み

1.まずは、全体的にブラッシングをしましょう。
2.指3本分を目安にタテガミ全体を奇数に分け束をゴムでまとめておく。目安として9、11、13束くらい。前髪を合わせて偶数にするのが良いといわれています。束の間はクシできっちりと分け目をつけると仕上がりがより美しくなります。
3.編みやすくするためにタオルやブラシを使って髪を湿らせておきます。こうすることで扱いやすくなります。

4.次に三つ編みをしていきます。根元は特にきつく三つ編みにすると良いでしょう。また、先端はぎりぎりまで三つ編みを続けましょう。
5.編み終わったらゴムを2~3回とめ、ゴムは余らせておきます。

6.内側に折込みループをつくります。5.で余らせておいたゴムでループをとめましょう。
7.ゴムの上にテープを2~3回巻いて仕上げます。

ポイント

最後に巻くテープの色を工夫すればカドリール演技にもぴったりです。 生え際の短い毛を抑えつけておく必要があれば、セットローションなどを使用すると良いと思います。また、それぞれの束の幅を同じにすると美しく仕上がります。 ゴムの色はその馬のタテガミの色に合ったものを使い、かつ、外から見えないようにし、どうなっているか分からない状態がベストです。

ダンゴ

1.1~3.「ループ」参照
4.真上に向かって三つ編みをします。先端はぎりぎりまで三つ編みを続けます。

5.編み終わったらゴムを2~3回とめ、ゴムは余らせておきます。
6.編み始めの三つ編みの真ん中に三つ編みをとめたゴムを通します。

ポイント

タテガミの毛の量が全体的に均一になっていないとお団子の大きさがバラバラになってしまうので、散髪を丁寧に行ってください。 三つ編みをする際には出来る限り真上に持ち上げて行うとお団子にしたときに頚の真上にきます。

豆知識

頚が細くて長い馬はお団子の数を少なめにすることで頚の長さから注意がそれます。 頚が太くて短い馬は小さなお団子をたくさん並べると、頚が長く見えます。 タテガミを綺麗に整えられた馬は見ていて快いものです。 また、雨の日には、シッポが泥でよごれてしまわないようテープなどで巻き上げるのも良い方法です。